大判例

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津地方裁判所宇治山田支部 事件番号不詳 判決

主文

被告人鈴木兼雄を懲役拾月同新井昌を懲役参月に処する。

未決勾留日数中各四十日を夫々右本刑に算入する。

検証第一号(拳銃一挺)第二号実包(五発)を没収する。

訴訟費用中被告人新井昌の国選弁護に関する分は全部同被告人の負担其他は全部被告人鈴木兼雄の負担とする

理由

被告人等は何れも法定の除外事由がないのに不拘

第一、被告人鈴木兼雄は昭和廿八年四月十一日頃から同年六月十四日迄の間宇治山田市内等で十四年式拳銃一挺及同実包七発を所持し

第二、被告人新井昌は内山公生と共に同年六月十八日頃から同月廿五日頃迄の間右鈴木兼雄から前記拳銃、実包を預り神戸市内、肩書住居等で保管所持し

たものである。

(証拠説明は省略する。)

追て被告人鈴木兼雄は昭和廿三年二月廿一日名古屋高等裁判所で窃盗、詐欺、銃砲等所持禁止令違反に依て懲役三年に処せられ右刑の執行を終つたもので右は前科照会回答書に依て明らかである。

法律に照すに被告人両名の判示所為は夫々一面銃砲刀剣類等所持取締令第二条第二十六条に他面火薬類取締法第二十一条第五十九条第二号に該当するので何れもに付被告人両名共所定刑中懲役刑を選択した上一所為二罪名に触れるものとし刑法第五十四条第一項前段第十条に依て孰れも重い前者の罪の刑に従ひ尚被告人鈴木兼雄に付累犯の為め同法第五十六条第五十七条に依り法定の加重を為し依て各所定刑期範囲内で被告人鈴木兼雄を懲役拾月同新井昌を懲役参月に処し同法第二十一条に依て夫々未決勾留日数中四十日を右本刑に算入し尚検証第一二号(拳銃一挺、実包五発)は判示犯罪の組成物件で犯人以外に属せないから同法第十九条に依て没収し訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条第一項に依て国選弁護に関する分は全部被告人新井昌、其他は全部被告人鈴木兼雄の負担とする。

仍て主文の通り判決する(昭和二八年八月一五日津地方裁判所宇治山田支部)

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